最近出番が少ないとワタちゃんからクレームがあったので、今日はワタちゃんの凛としたショットからです。
昼間はずっと寝ていて気だるいイメージですが、夜になるとワタちゃんは誰よりもやる気満々です。
(ちゃっかりパールちゃんも後ろの方にいますね)
今日は、養殖真珠の中の淡水真珠の話です。
1995年にジェイパールを始めて以来、色や形が豊富で手に入りやすく、デザインのバリエーションが広がる淡水真珠にはとてもお世話になってきました。もし、養殖の技術が進化して、気軽に手に入るようになった淡水真珠がなかったら、普段のアクセサリー感覚で本物のパールが沢山の方に使っていただけるという、現在の状況はなかったと思います。
その頃すでに流通している淡水真珠はほとんど中国産でしたが、実は淡水真珠も80年ほど前に日本の琵琶湖で養殖が始まり、ビワパールと呼ばれて一時は、とても高価な貴重なものとされていました。
淡水真珠は、海水産の真珠と違って、ほとんどが真円の核を入れずに養殖をするので、色々な形があることと、一つの貝から複数の真珠が採れること、特有のナチュラルなピンクやパープルなど豊富なカラーがあることが大きな特徴です。
色々な淡水真珠。それぞれの形から、ボタン、ポテト、ライスなどの名称があります。円形の大きなものには湖水真珠と呼ばれるとても高価なものもあります。
そんな淡水真珠ですが、忘れもしない10年ほど前のこと。ほぼ流通していなかった2mm以下のとても小さな淡水真珠が手に入るようになり、余りの可愛らしさに作ったのがペパン(フランス語で種の意味)というシリーズです。そこから極小の真珠の魅力にどんどんはまっていくことになったのです。
ジェイパールのロングセラー。初めて作ってから10年ほど経ちますが、実は全商品の中で一番人気のペパンシリーズです。
一番最初に作ったペパンN-01のネックレス。細い小アズキのk18のチェーンの間にステーションに入れた小さなパールが愛らしいのです。
着けるとこの大きさです。
人気を2分するペパンN-12のネックレスです。小さな真珠をk18の金線を使ったシャンクでつないだものですが、シャンクがチェーンの美しさを決める要ですので、お客様のものを作るようになるまで、ジェイパールのスタッフが最初に延々と練習する技術です。おかげさまで綺麗なシャンクには定評があります。
人気の理由は、単独で着けてもどんなペンダントヘッドを合わせても、上品で愛らしい、くせのない佇まいだと思います。
(ペパンネックレスのトップに付けているのは、同じく、小さな淡水パールを使ったシャンドウフレーズのペンダントヘッドです。)
真珠のためにこれからデザインしていく、と決めたのも、ペパンを作り始めた頃からでした。
おととしぐらいから、中国の諸事情などにより、極小の淡水真珠の価格が高騰し、手に入りづらくなってしまいました。
小さな真珠を中心にデザインしているジェイパールとしては大打撃のようですが、所詮、自然のものですから、無秩序な乱獲はやめて、適正な価格で、少しずつ、感謝しながら、大切に扱うべきだと感じていたので、内心何故かほっとしました。素材がある限り大切に続けますが、無尽蔵にあるわけではないことを肝に銘じて作っています。
淡水真珠でも2mm以下の極小のものはシードパールと呼ばれますが、シードパールについては、改めて、熱く語りたいと思いますので、今日はここまで。
思ったより疲れるわね。